連続上映会14「住処(すみか)をつくる」
連続上映会14「住処(すみか)をつくる」
いつから「家をつくる」ということが私達の手の届かないものになってしまったのだろう。自ら工具を握らないまでも、大工さんと相談しながら家族の見守る中で家ができていく。少し前までは、そんな風景があった。「家をつくる」ことは、専門知識の厚い壁にはばまれ、様々な工業製品やシステムの中からパーツを選ぶしかないのだろうか。
ECフィルムの中に記録された「家をつくる」人々の姿は、どれも「建築家なしの建築」。そのおおらかな手法、大人も子供も仲間が協力し合う姿に、ハッとさせられる。本来「家をつくる」ことはこのような喜びにあふれたものだったのだ。
東京の三田、ビルの谷間に一人でコンクリートの家、その名も「蟻鱒鳶ル(ありますとんびる)」を建て続けて10余年になる岡啓輔さんをゲストに迎え、「家をつくる」ことの原点、生きることと直結した手の力をめぐる思索の旅をご一緒しましょう。
■日時 :2018年11月11日(日)開場13:30 開演14:00
■会場:生活工房 ワークショップルームA
■ゲスト:岡啓輔(蟻鱒鳶ル/一級建築士)
■参加費:1,000円 定員:申込先着50名
■申込・問合せ先:(公財)せたがや文化財団 生活工房
メール:info@setagaya-ldc.net 電話:03-5432-1543
申込方法:メール(①イベント名「住処をつくる」②参加者全員の氏名③電話番号を明記)、または電話で「生活工房」(03-5432-1543)まで
〈上映プログラム〉
【家の模型づくり】(オセアニア 西ニューギニア 中央高地/アイポ族)1975年撮影/12分
【家の建築】(タイ チェン・ライ県/アカ族)1965年撮影/14分/サイレント
【切妻屋根の長方形の小屋の建築】(北東ニューギニア レロン川上流域/ヴァントート族)1956-57年撮影/6分/サイレント
【アシでトンネル型の小屋を葺く】(イラク/マッダン・アラビア人)1955年撮影/9分30秒/サイレント
【テントづくりと組み立て】(モロッコ アトラス山脈中部/ベニ・ムギルト族)1964年撮影/10分/サイレント
【フィルズ・クーヒ族の天幕小屋”ユルト”の設営】(アフガニスタン)1977年撮影/12分/サイレント
【ドーム型家屋の建築】(西アフリカ オートボルタ/リマイベ族)1962年撮影/9分/サイレント
【小屋づくり】(南アフリカ カラハリ砂漠 /!コ・ブッシュマン)1970年撮影/5分30秒/サイレント
【アメリカビーバー・ビーバー小屋の建築】1978年撮影/8分30秒/サイレント
【アオアズマヤドリ・あずまやづくりと「塗装」】1963/64年撮影/2分30秒/サイレント
【鉄筋コンクリートによる造船】(中央ヨーロッパ オーストリア)1920年撮影/10分/サイレント
〈ゲスト プロフィール〉
岡啓輔(蟻鱒鳶ル/一級建築士)
1965年、福岡県生まれ。住宅メーカー勤務後、東京で大工、鳶、鉄筋屋、型枠大工など現場経験を積む。2003年、「蟻鱒鳶ル」案が「SDレビュー」入選。2005年から東京・三田にRC造のビルをつくりはじめる。現在も建設中。
■主催:公益財団法人 下中記念財団(平凡社の創立者下中弥三郎を記念し、教育・出版に関する助成を実施)、公益財団法人せたがや文化財団生活工房
■企画:EC活用委員会 / 下中菜穂(エクスプランテ)、丹羽朋子 (FENICS)、ポレポレタイムス社
■協力:川瀬慈(国立民族学博物館)、岡田一男(東京シネマ新社)、NPO法人 FENICS
■デザイン:大橋祐介